バイバイ、ジョン!
金曜日は別れの日だ。いつも通り週末のテストを受けて、答え合わせ。今回のスコアは90%を超えたので、来週クラスチェンジの試験が受けられる。やった!でもジョンが丁寧に教えてくれるこのエレメンタリークラスが気に入ってるからもう少しこのレベルでやってみようかなぁと考えていたら、ジョンが今日で最後なんだと急に告げたのでびっくり!
いつもは生徒たちが国を離れるのでお別れなんだけど、ジョンとお別れになるとは思ってもみなかった。来週から別のクラスで教えるの?と聞くと、ポーランドに行くんだ。とジョン。
既に10年ほどポーランドに滞在して英語を教えていたそうなんだけど、今回もポーランドで先生をやるそうだ。
ジョンはちょっと消極的で、あまり強く言えないところがあって、授業でもさらっと流してしまったりする場面があって、他の生徒たちがジョンの授業は静かすぎる…と不満げだったりもしたけど、私は静かに丁寧に教えてくれるジョンが結構好きだった。
最後だから写真を撮りたいとうジョンの一言で記念撮影。私も最後にツーショットを撮ってもらって、ありがとうと告げた。ジョンは君はいい生徒だったよ!と言ってくれた。ありがとう、ジョン!ポーランドでも元気でね!
ビジターセンターに寄ってから昼食のお店を探しに街へと歩いて行く。
久しぶりに快晴だ。気持ちいい。
お馬さんもランチタイム。
パブに入ろうか悩んで、結局決めたのがスーパーマックス!
アイルランド生まれのハンバーガーショップだ。
おっきなハンバーガーがセットで€8.4だった。なかなか高い。ハンバーガーのピクルスが大きくて美味!ポテトがホクホクの厚切りで、かなり甘くて美味しかった。さすがアイルランド、ポテトへの気合いが違うな。
窓際に一人で座ってるおじいさんがいて、ほんとだったら追い出されちゃいそうなのに、店員さんがフレンドリーに話しかけてたり、お客さんに知り合いがいると呼び止めたりして話していた。この街のあったかさを垣間見れたようで、ちょっとほっこりした。
虹を見た日
今日は朝から変な天気だった。曇っているなぁと思いながら家を出て、ふと顔をあげると目の前にはおっきな虹が!
こんなに大きくて端から端まで見える虹は生まれて初めてお目にかかった。すごくきれいにプリズムが見える。面白いくらいに半円だし、すごいな…小学生に戻ったような気持ちで虹を見て眺めた。
するとパラパラと雨が。空は明るいから天気雨だ。学校に着いてからジョンが「わぁ!見てごらんよ、すごい雨!」と言うので窓の外を見るとどしゃ降りだった。これにあたらなくてよかった…!
授業の後、急いでイミグレーションオフィスに向かう。滞在許可カードの受取日なのだ。
オフィスの人にパスポートを見せると奥から封筒を持ってきてくれた。名前を確認して封筒を受け取っておしまい。
封を開けるとホログラム加工された写真入りのカードが入っていた。とりあえず、このカードがあれば一安心だ。不法滞在じゃないぞ〜〜と胸を張れる。
帰ってから中華風のソースが安かったので先日作った炒飯をアレンジしてみた。なかなか美味しい。
ベランダの鍵の開け方がわかったのでお茶を持ってでてみた。今朝はあんなにどしゃ降りだったのにいい天気。
平和でのどかな光景だ。お日様がポカポカで気持ちが良かった。ただ、風が強くて15分位で中に戻ってしまった。アイルランドの風は強い。
それから明日のテスト勉強をして、23時には眠りについた。
散歩を楽しむ昼下がり
水曜日。今週は月曜日がお休みだったからもう週の半分だ。
コーヒーブレイクの時間に校内の掲示板を見ていたら韓国から来ているジュンが声をかけてくれた。彼女とは同じクラスになったことはないけど、日本人学生の子がクラスメイトなので以前紹介してもらったのだ。彼女は四月からこちらにいて、何ヶ国か欧州を旅して来たのだそう。旅の話を、楽しそうにしてくれて嬉しかったし、私も近々ちょっと遠出したいし、もう少し落ち着いたらヨーロッパにちょこちょこ旅行に行きたいなぁと思いを馳せる。私はハングルが少しだけ読めるのと、簡単な自己紹介を韓国語でジュンにしてみたら喜んでくれた。
お昼ご飯はまたお家で。ゴミ箱と電子レンジが新しくなってる。メラが学校に言って変えてもらったのかな?洗濯機をまわして、昨日作ったジッリを食べ終えると突然リビングのドアが開いて作業着の男性がハロー!と。何も聞いてなかったのでびっくり!どうやらシャワーの修理に来てくれたらしい。どこが壊れてるの?と聞かれたけど共用シャワーを使ってないのでわからないんだけど、とにかくよろしくとお願いした。しばらく点検して、また来るね!と言って男性は去って行った。私は天気もいいし、お散歩でもしようと家を出る。
明日イミグレーションオフィスに行かなきゃいけないので道順を確認。
空が青くて気持ち良かった。気温は15度くらい。町はずれの緑に覆われた遊歩道を歩いていると石になにやら書いてあった。
これはたぶんケルト人が使っていたというオガム文字だ。
オガム文字は全てその文字で始まる樹木の名前が割り当てられている。
これはCを表すオガム文字で、Cから始まるcollはハシバミのこと。
これはTを表すオガム文字でtinne(holly )ヒイラギだ。ハシバミは直感、ヒイラギは戦いというようにそれぞれ象徴するものがある。この文字は古代ケルトのドゥルイドと呼ばれる神官たちが使用していたもの。彼らは文字には魔力があると信じていたそうだ。
この辺りはもっと調べてきちんと勉強したいなぁと思っている。
少し散歩しただけで、オガム文字に出会うとはケルト文化の片鱗を垣間見られて感慨深いものがあった。
その後、近くのカフェへ。コーヒー€2.5で一休み。パンも売っていて美味しそう。店員さんもフレンドリーで、ひっきりなしにお客さんがやってきていて、いいお店だった。
近いしまた来ようと思う。
お家でランチ
火曜日だけれど学校は今日が週のはじめ。クラスにはスペインから家族で来たというおばさまが新しく加わって授業がスタート。彼女は1週間だけ学校に通うそうだ。
今週のトピックスはFOOD。ブラジルから来たアリーシアとペアになってお互いの国の料理について話し合う。昨日作ったそぼろ丼をの炒り卵に砂糖を入れるよと言うとものすごく驚かれた。ちなみにあんこは豆を砂糖で煮たものだよと言うとさらにさらにびっくりされてしまった。アリーシアはおばあちゃんがイタリア人。だからイタリアンが大好きなんだそうだ。ブラジルは人種のるつぼだなぁ。日本にはサイゼリアという安くてクオリティの高い最高のイタリアンレストランがあるよ!と紹介するとアリーシアはいいね!と目をキラキラさせていた。
ホストファミリーの家にステイしていた時は外でランチが多かったけど、今日から帰宅してお家でお昼ご飯をとる。スーパーに寄って、夜の食材を買ってから帰宅。昨日作っておいたそぼろのお弁当をあたためて食べる。
そのあと異常な眠気に抗えずたっぷりとお昼寝をしてしまった。幸せだった。
窓の外は青空だったので少しもったいなかったなぁと思う。
夜はモッツァレラが70セントで買えたのでモッツァレラとサルシッチャをトマトで煮込んでジッリというぐるぐるのパスタに絡めて食べた。なかなか美味しくできて満足。
帰ってきたメラに一緒に食べる?と聞いてみたけど、ありがとう、でも昨日夕飯を作っておいてあるから大丈夫。あなたは親切ね。と。
昨日のお返しがしたかったけどタイミングを合わせるのは難しいなぁと改めて思ったのだった。
お米を炊いてみよう
8月の第1月曜日はアイルランドの公休日。バンクホリデーなので学校はお休み。
お天気もぐずぐずなのと、あんまり眠れてないので今日もゆっくり家で過ごすことにした。元からインドアなので、お家がだいすきなのだ。
部屋とキッチンの掃除機がけをして、洗濯機をまわす。こっちの洗濯機、コットンは90度という高温なのでちょっとドキドキする。
朝ごはんにジャガイモと玉ねぎのクリームスープを作って、お昼は昨夜の残りのペンネを入れてみたらグラタンみたいになってしまった。でもこれはこれで美味しい!
こんなに乳脂肪分を摂取していいのか…にしてもお口の中がクリーミーでしあわせすぎる。
ラウラが11時頃目覚めてきて朝ごはんを作って食べる間おしゃべりをした。ちょっと前までたくさん勉強をして睡眠時間が4時間しかなかったこと、スペインのマヨルカ島出身の彼女は自分の島は大好きだけど毎日同じ景色同じ時間同じ人々でちょっと飽きちゃったから色んなところを旅したいと話していた。
スペインでは40年前まで女の人は社会に出て働けなかったこと、でも今は変わりつつあること。日本でも女性の社会進出はまだまだ満足ではなく、今、日本でも女性蔑視について物議をかもしていること…英語で話すには難しい話題だけど、お互いの国の話をしていると自然とこの話題に行き着くことがしばしば。
その後ラウラは昨日街を歩いた時に知り合ったスペインの女の子と会うの!と言って出ていった。
リビングが広くて快適なのでリビングでゴロゴロしていると今度は2時頃にメラがやってきてお昼の準備をしている。ツナのパスタを作るけどシェアする?と言ってくれた。優しい!もうお昼は食べ終わってるので少しだけもらうことに。ツナとオリーブオイルのシンプルなパスタはどこか懐かしい味でちょっと醤油をかけたくなった。美味しかった。そのあと彼女はウォーキングへ。
夜は待ちに待ったお米を炊いてみることに。
アイルランドのスーパーではこのお弁当というメーカーの商品をよくみる。みりんやすし酢に海苔やガリなんかもあって、お米もこのメーカーから出ている。その名もスシライス!1キロ€2.59だったのでそんなに高くない。日本米が手軽にスーパーで買えるのはありがたい。
インターネットでお米の炊き方を調べながらいざ、挑戦してみた!
今日はそれと牛肉のひき肉が350グラムで€2という安さなので牛そぼろを作る。生姜のチューブなんかもこちらで買えるのだ。
鍋の中でグツグツいうお米をドキドキしながら見つめて、10分蒸らして完成!30分ほどでお米が炊けた。
うわ〜〜ちゃんと炊けている!やわらかもっちりのお米だ…!感動!
牛そぼろも上手にできて嬉しかった!卵を炒って、絹さやをのせて完成!
日本から持ってきたインスタント味噌汁を添えて。あーほんとに…自分で作りながらもこれは…美味しすぎる…自炊を始めてよかったし、やっぱりどうしても日本食が食べたくなるんだなぁと思った。
お家で過ごす日曜日
日曜日。空は快晴とはいかないものの、曇りの合間に晴れ間がちらほら見えた。
引越しを終えて疲れていたのもあって昼過ぎまで寝てしまった。ベッドのスプリングが悪くて体が沈んでしまい、目覚めはぐったり…。
昨日、ノリーンの家からアパートに移ってからドタバタしていたのだ。というのも午後2時には個室の清掃が終わっていると聞いて入ってきたのにどう見ても汚いシーツとくたくたのベッドカバー…交換してこれなのか…うーん…仕方ない!自分で洗うか!と洗濯機をまわして掃除機をかけて午後4時、せっかくならベッドカバーはかわいいやつを買ってきてそれにしよう!と近所のショッピングモールに行って帰ってくると…
あれ?ベッドカバーが変わってる?!シーツも?!タオルも新しいのが置かれてて…どうやら私が出かけてる間に清掃が入ったみたいだったのだ。ショック…買ってきたベッドカバーをお店に戻って返金してもらった。返金のお願いの仕方がわかったからいい勉強になった…。
リビングでイタリアから私の通う学校にインターンシップに来ているメラとスペインの大学で薬学を学んでいるラウラの二人と会えた。
イタリア人のメラは清潔好きで、昨夜もキッチンを掃除してから寝ていたし、今朝も彼女が自室と共用リビングや廊下を掃除機がけする音で目が覚めた。彼女は四月からステイしているので色々なルールを教えてくれた。とても真面目で勤勉な人だった。
ラウラは長身で明るくラテンの風を感じさせてくれる女の子。スペインではご飯は5回とるんだよ!朝ごはんと2番目の朝ごはん、ランチにシエスタして軽くご飯、最後はディナー!ディナーは夜10時くらいだよ!と。日本では夜7時とかに夕食なの?寝る前にお腹すかない?と聞かれ、お腹すくしなんか食べちゃう…と言ったらほらね〜!と笑っていた。
遅く起きて出遅れたのもあって、キッチンを使えたのが午後3時。好きに食べていいよコーナーにペンネがあって、アイルランドは乳製品がとっても安いのでクリームもバターもたっぷり使ってサルシッチャとマッシュルームのクリームペンネを作った。友人の家でご馳走になったのを真似てみたもの。なかなか美味しくできて満足だ。
調理中、ラウラがすごい勢いで話しかけてくれて、頭がとっても忙しかったんだけど、こうやって話しかけもらえるのはいいなぁとしみじみ。
スーパーへ二度ほど買い出しに行ってたくさん食材を手に入れた。
夜は卵とじうどん。六月に岡山に行った時に買ったお出汁を使って作ったうどんはすごくすごく美味しかった。
メラとラウラにもシェアしたかったけど、食事の時間がズレてて叶わず…いつかタイミングを合わせて一緒に食べたいな。
引越しの日がやってきた
土曜日。今日は4週間住んだノリーンの家を出る日だ。昨日はノリーンに会えなかったのでまだ出発時間などを告げられていなかった。
朝10時。4週間の滞在中にさらに増えた荷物を必死にパッキングしていると階下から声が聞こえてきた。ノリーンが起きてきたようだ。
学生アパートには2時以降に入室できること(前の学生が退去して個室の清掃が終わるのが2時)それまでこの家にいていいかをたずねた。私と入れ替わりで新しい学生が私の部屋にも入るからだ。新しい人は夕方に来るから大丈夫と言ってもらえた。タクシーで向かうことを伝え、部屋に戻るとしばらくしてから名前を呼ばれた。
ホストファザーのジョンが車を出してくれるのだそうだ!なんてありがたい!
クリスとクリスの娘さんは街へ。ハグをして別れを惜しんだ。もっと一緒に暮らしたかったね。また学校で会おうね!と。
リビングに大量の荷物をおろして、ノリーンが部屋の掃除をスタート。あーどんどん私がいた部屋ではなくなっていく…4週間分の思い出が蘇ってきた。
掃除を終えたノリーンがランチにサンドイッチを作ってくれた。何度か食べたお気に入りのサンドイッチだ。たっぷりのチェダーチーズにトマトを乗せてオーブンで焼いて、バターをたんまり塗ったサンドイッチ。これがとっても好きだと言うとノリーンはニコニコしていた。バトラーズで買ったチョコレートの詰め合わせと日本から持ってきた手ぬぐいと手紙を渡すと、こんないいのに!と言いながらも受け取ってくれた。鮮やかな柄の手ぬぐいを綺麗だと言って気に入ってくれて、嬉しかった。
出発の時間までしばらくあるのでノリーンといろんな話をした。何か困ったことがあったらいつでも電話してねと言ってくれて、ありがたくて泣きそうだった。あなたはアイルランドでのお母さんだと伝えると、そうよ!と笑ってくれた。
そろそろ時間だ。ジョンが出してくれた車にノリーンも一緒に乗ってくれてアパートへ向かった。今日もレースがあるので道路は大渋滞…タクシーじゃなくてほんとに良かった…。
ノリーンは一緒に部屋に入ってくれて、荷物を運ぶのを手伝ってくれて、こちらのキッチンの使い方などを説明してくれた。
車に戻るノリーンとジョンを見送る。忙しいのに手伝ってくれて感謝の気持ちでいっぱいだった。ああほんとにほんとに良い出会いをしたなぁとしみじみと感じた。同じ街に住んでいるからきっとまた会える!
ありがとう!ノリーンとジョン!また会いましょう。