リムリックへ!
日曜日、朝6時に起床!今日はゴールウェイ からバスで1時間20分のリムリックという街へ日帰り旅行に行く。アイルランド第三の都市と呼ばれているリムリック。
8時半のバスに乗って出発!バスの大きな窓の外は薄曇り、だけど雲の隙間から朝の光がキラキラ差し込んでいて美しかった。ゴールウェイ を出て20分も走れば果てしなく続く緑の大地が見えてくる。空が大きくて、たくさんの牛たちが芝生の上でのびのびと過ごしている。何度か見たアイルランドらしい光景だ。毎日街にいるとこの光景を忘れてしまう。また定期的に街を出てこの壮大さに触れ合わなきゃなと思った。
そうこうしてるとリムリックに到着。街中で降ろしてもらったけれど、日曜日だからか人気もなく、ほとんどお店も閉まっていた。朝早すぎたのかも。お昼過ぎから開店のところが多い。まずは駅前へと歩いてみる。
そばにある教会へ。ステンドグラスが美しい。
小さな公園を一周してから、ミルクマーケットへ。
名前にミルクが付くけど、昔の名残だそうで、今は金曜日、土曜日、日曜日の各日で出店が変わるのだそう。日曜日はクラフト&音楽の日。併設されている店舗ではフードの販売があるけど、出店はほとんどレコード屋さんだった。古きを愛すアイルランドの人々が集まっている。大きなスピーカーからは音楽が流れていていい感じ。
何か食べたいなぁと思ってクレープ&ガレット屋さんでガレットを注文した。
メニューの名前はグラナダ。名前の通りスペインを意識したメニューだ。ドライトマトにたっぷりのチーズ、ルッコラそして生ハム!生ハムはなんと4枚ものせてくれた!嬉しい!€6.5。かなり大きくヴォリューム満点ですごく美味しかった。天気も良くてマーケットで買い物を楽しむ人たちを眺めながらテラス席で食事をしていると、なんだかやたらと幸福感で満ちてくる。街の人たちの日常が目の前にあってそれがすごく平和で優しくて、嬉しい気持ちになった。リムリック、来てよかったなぁ。
マーケットを出てガイドに載ってる観光地を巡ることに。聖メアリー大聖堂はリムリック最古の建造物。中は撮影禁止だったのだけど、ゴシック様式の教会は美しかった。
シャノン川沿いに歩いて行くと次はジョン王の墓と呼ばれるリムリック城へ。ビジターセンターは€10.5なのでちょっと見送ってフリーで入れるところだけ見学。
広い中庭には当時の建物が再現されていて中世の衣装を身に纏った男性たちがアーチェリーの無料体験を指導してくれていた。
さっそく参加してみたけどこれがすっごく難しい!弓を引くのは筋力がいるんだなぁ…一回だけ、的を射ることができた。
塔の上に登り、景色を楽しむ。広くて力強く流れるシャノン川と茶色の屋根がかわいい街並み、その向こうには緑の山々が広がっていて素晴らしい眺めだった。
そのあとはシャノン川を渡り条約の石を見学。1690年のボイン川の戦いでアイルランドはジェイムス二世に加勢、リムリックの街は最後の拠点だった。そこを守りイギリス軍相手に勝ち、翌年カトリック信仰の自由と地位の保証を認めるリムリック条約を結んだ。その時の記念の石がこれだ。しかしイギリスはそれに反してカトリック信仰を取り締まる法律を定めてしまう…そのためこの石は裏切りのシンボルと呼ばれているそうだ。
石の周りにはこの歴史についての説明が地面に彫られていて、足を止めて読みいっている人がちらほらいた。
いつの間か晴れて気持ちのいい天気に。シャノン川のほとりに腰かけて、しばらく一休みした。その後、またマーケットに戻り気になっていた揚げたてのポテトチップスを買って食べた。
生のジャガイモをスライスして揚げたそれは今まで食べたポテトチップスの中で一番美味しかった!午後2時過ぎ、ほとんどのお店はおしまい。もう人もまばらのマーケットはさらにゆったりとした雰囲気でよかった。
その後、ハント美術館へ。学者であったハントさんの美術コレクションを国に寄付してできた博物館だ。絵画や美術品、宝飾品に民芸品、アイルランドの考古学的資料などが見られる。
なんと日曜日は無料!入ってキョロキョロしていた私に職員のおじさんが「Are you OK?」と声をかけてくれて館内の案内をしてくれた。優しいなぁ。小さな博物館だけど見応えがあった。
併設されているカフェで紅茶€2.5をオーダーし、だいぶゆっくり休んだ。閉館時間の5時になったので退館。入る時声をかけてくれた職員のおじさんが「See you!」と笑顔で見送ってくれた。
帰りのバスは6時半。それまで街をぶらつくことに。
ストリートでは学生たちがアイリッシュダンスを披露していて人だかりが!20人以上で一斉に踊るのは大迫力だった!素敵!
その後パブに入り、ビールをハーフパイント。
地元の店らしく店内には近所のおじさんたちで賑わっていて、おじさんの社交場という感じだった。ゴールウェイのパブとはまた違う雰囲気。こじんまりとあったかい素敵なパブだった。
午後6時半、やってきたバスに乗り込むと朝と同じ運転手さん!彼も私を覚えていたらしく、にっこりと笑ってくれた。
窓の外の広大な景色を眺めながら、たまにこうやって少し遠出するのはいいなぁとしみじみ思った。