昨夜の嵐は
火曜日。昨夜から物凄く強い風が一晩中吹き荒れていて、朝になっても吹き続けていた。こんななか登校できるのかと不安になるような強さ…幸い雨は降ってないしバスに乗ろうと家を出たけど、すんでのところで逃してしまい、仕方なく歩くことに。踏ん張らないと転びそうな強い風。半分まで歩いたところで急に冷たい雨が降りだした。なんてことだろう…風と雨が合わさってすごく寒いしズボンはあっという間に濡れていく。傘なんてさしたら一秒で壊れてしまうだろう。戻るか行くかで悩んだ末、そのまま登校することに。
学校に着くと思ったよりみんなちゃんと登校していて、ドナルもくせ毛の髪の毛がびちょびちょだったけど、時間通りに来ていた。
学校帰りにエアスクエアを通ると大木がばっきりと折れていた。改めて風がいかに強かったかを目の当たりにしてびっくり。
地面は落ち葉や木の実だらけでいろんな店先で掃き掃除が行われていた。
スーパーでパンを買って頬張りながらショッピングストリートを歩いた。そういえば図書館があると友達が言っていたけど、どこだろう?と思い、グーグルマップで探してみると今いるところが数メートル先の表示が。
今まで素通りしていた建物が図書館だということが判明した。
中に入って見るとあんまり広くはないけれど、机のある作業スペースや椅子の数も多く、CDやDVDもあり、子供コーナーも充実していて、何より雰囲気が良かった。
ショッピングストリートの中にありながらこの静けさはすごいな。カウンターの業務もゆったりしているようだった。この国に来る前、都内の図書館で働いていたので、ちょっと懐かしい気持ちに。
四時過ぎまで勉強をして、帰宅することに。
朝の天気が嘘のように晴れ渡っていた。
平和な月曜日
月曜日。朝から雨降り。登校時間は止んでくれた。昨日に引き続きあんまり体調がよくないのでおとなしく授業を受ける。なんとハウスメイトのナシュが同じクラスだった。ちょっとびっくり!
3つのトピックスをあげて、それについて話すのだけどそのうちひとつは嘘。それを当てるためにたくさん質問をしよう!という会話ゲームをやった。これがなかなか面白かった。
ブラジルから来ているリオは「自分には姪が二人いる。」「いとこが寝たまま無呼吸症候群で亡くなった。」「ブラジルの家は18回引っ越しをしている。」というみっつ。まさか18回も引っ越ししてないだろうと思い、これが嘘だ!と言うと「残念、これは本当!」はずれてしまった。なんで18回も引っ越ししたの?と聞くと「She (his mother) is crazy!」と言っていた。
この日は帰宅してから日本の友人とたくさんスカイプで話した。ついつい何時間も話しつづけてしまった。楽しかった。
夜の8時から夕食作り。遅くなってしまったなぁと思いつつ、トマトとズッキーニと牛肉の煮込みを作った。栄養が偏り気味になっていたので野菜とお肉をバランスよく食べていきたい。
風邪をひいたかも…
日曜日。久しぶりにゆっくりたっぷり眠る。なんだか体の調子がよくない。風邪っぽくて鼻水が出てふらつくし、こんな日は思いっきり休むに限る!と思いほとんどベッドで過ごした。
しかしさすがにせっかくの晴天なのに一歩も出ないのは我慢がならないと思って川の上流と大聖堂のあたりを歩いて、テスコに寄って帰ってきた。
川べりでボートを準備するおじさんと飼い犬。とっても良い光景。
大聖堂に入るといつもより人がいた。それもそのはず、日曜日のミサが18時から始まるのだった。うっかり居合わせていまったので最初だけ見学させてもらったのだけど、パイプオルガンの演奏ではなく、アコースティックギターの弾き語りから始まって、すごく現代的かつ人々に馴染むそのスタイルに感動した。
帰宅するとなんだか熱っぽくて、やはりだめだったかぁと思いながら早めに眠りについた。
くもり空の海岸線
昨夜、雨のなか帰宅するとスザンヌの友人が遊びに来ていた。そういえばこの前キッチンで会った時にスザンヌはおおきなひまわりの花束を買って来ていて、週末に友人が遊びに来るのと言ってシャンパンを二本冷やしていた。
お友達とその赤ちゃんが泊りがけで遊びに来ているみたいだ。
朝起きてトーストを焼いているとスザンヌが起きて来た。まだ朝の8時。昨夜楽しかった?と聞くと楽しかったと、彼女は私にとってとても大事な友人で…と語ってくれた。良い関係なんだなぁ。素敵だ。
空は曇っていたけれど、せっかくの土曜日出かけたい!と思い、この前見つけた海へと向かう。通り道の大きなグラウンドでは子どもたちがユニフォームを着てゲーリックフットボールの練習をしていた。
くもり空の海辺。風も冷たいのだけど、地元の人たちが犬の散歩やウォーキングをしていて、すれ違う時に「Hi」と声をかけてくれたりしたので寂しい景色には見えなかった。
昼過ぎに通り雨が降って、一度帰宅して昼食をとった後学生アパートに戻ると、メナがいて、久しぶりに会話ができてうれしかった。イタリアからのフランチェスコの姿が見えないけど?と聞くと彼は別のアパートに移ったとのこと。ルーム1の住人はなぜかいなくなってしまうようだ…。夕方、替わりに部屋に入ってきたのはスペインから来た男の子、ナシュ。今風という感じの男の子だった。
夕食には昨夜食べて美味しかったので、ブラジル風のストロガノフをネットで作り方を調べて作ってみた。
うーん、ちゃんと美味しくできたけど、ジゼルが作ってくれた方がもっと美味しかったなあ。何が違うんだろう…。
テスコの可愛いパン。
ジゼルの家へ
金曜日。今日のテストは90点!クラスのレベルをあげてから初めて90オーバーできた。良かった!ドナルが来週で自分の授業は最後だと話していてちょっとしょんぼりしてしまった。彼は教師とミュージシャンの二足の草鞋を履いているので、ミュージシャンとしてツアーに出るそうなのだ。さみしいけど、ツアーで世界をまわるなんて素敵だな。いつか彼のLiveを見てみたい。
授業の後、久しぶりに韓国からワーホリ できているジュンに会った。彼女は最近ショッピングストリートにあるアジアンレストランで働き始めたそう。だいぶ夜遅くまで働いているようだ。彼女もジゼルのお家に招待されている。
午後四時過ぎ、同じく招待されている日本の子とスーパーで待ち合わせでジゼルの家へ。中に入るとイタリアの女の子が先に来ていた。ジュンは?と聞くと仕事の時間になってしまったので来れないそう。
ジゼルはほかに5人のブラジル人たちとフラットシェアをしている。丘の上に建つ家はベランダから街を一望できてなかなか素敵だった。
みんなブラジリアンだからか、お家の中もアットホームな雰囲気。客人の私たちにもにこやかに挨拶して会話に入ってくれたりして、楽しかった。
ズッキーニに野菜ソースとチーズをのせてオーブンでグリルしたもの。フライドポテトとブラジルの家庭料理ストロガノフを作ってくれた。ビーフストロガノフってロシア料理のイメージだったけど、ブラジルでもストロガノフは定着しているそう。生クリームとケチャップマスタード、そこに牛肉と玉ねぎマッシュルームが入ったストロガノフは日本で食べる洋食の味に近くてものすごく美味しかった!
ここにブラジルの人たちはスナックとして売ってるカリカリ細切りのポテトスナックを入れて一緒に食べる。ちょっと不思議だったけどすごくポピュラーな食べ方らしい。
ポルトギッシュとイタリアンと日本語がたまに飛び出しながらも英語でのおしゃべりは夜の9時過ぎまで続き、なんども爆笑して楽しい時間だった。あったかい雰囲気を使ってくれたジゼルに大感謝!
誰に似てる?
木曜日。先日に引き続き良いお天気。
やっぱりお日様は人を幸福な気持ちにさせる。
授業中。ブラジルから来ているジゼルがドナルを見ながら「He is funny & cute!」と言う。わたしも先生のファンなので「Yes!」と答えた。エリアナはジゼルの友人で一緒にブラジルから来ている子。彼女がpから始まるカトゥーンのキャラクターにドナルが似てる!というのだけど、肝心のキャラクター名が聞き取れず…そのキャラクターって動物?って聞くとNo! なんとなくキュートさが似てると思っていたので もしかしてpeppa pig?と聞いたら「そんなわけないじゃん!」と爆笑されてしまった。ケータイの画面を見せながらこれ!と指さす先にはピーターパンが。なるほど、確かに似ている!
そんな会話がきっかけで、明日ジゼルとエリアナがタイイグザムを受けたあと彼女たちの家で小さなパーティを開くそうで誘ってもらえた。やった!
帰宅後は明日のテストに備えてテスト勉強。パンの賞味期限が来てしまったので生クリームとたまごでリッチにフレンチトーストを作っておやつにした。ハチミツをたっぷりかけていただく。バターや生クリームが惜しみなく使える国、最高だなぁ。大きくなる体をセーブできないのが悩みだけど…。
海をみつけた日
水曜日。ドナルの授業はわかりやすくて好きだ。しかし今日の宿題はネットで見つけた記事を音読して録音し、音源データをメール添付するというもの。自分の声なんか嫌だ!聞きたくないよ〜〜とみんな言っていて、海外の人たちも同じ反応なんだなぁと妙な安心感が生まれた。
朝から晴れ間が見えて気持ちのいい日だった。帰り道、湖のまわりを歩くのが楽しい。帰宅してお日様の光がたっぷりのキッチンで昼食を作った。月曜日に買ったコールスローサラダがたくさん余っていたので、何かできないかと考えた。お好み焼きソースを買ったばかりだし、お好み焼きにしよう!
コールスローで作ったお好み焼きはふわふわですごく美味しかった。
さあこのまま宿題をやろうかそれとも天気もいいし外に出ようか悩んでいたけど、やっぱり外に行くことに!
普段行くシティセンターとは逆側の坂の上の方を歩いてみることにした。
SPARというこの国でよく見るスーパーとコンビニの中間みたいなお店。
野菜が量り売りだったり、その場でカットしてくれるお肉屋、サンドイッチ屋さんも店内に併設されていた。
地元〜〜という雰囲気の優しい店内。街のおっきなスーパーよりは割高だけど家から近いしまた今度利用しよう。
そのまま丘の上を歩く。広い道には電線がなくて広々としていて気持ちが良かった。片側には学校、反対側には大きなグラウンドがあって、ハーリングのゴールポストがたっている。
そのまま歩みを進めると坂の下に海が見える!
頭の中の地図には丘の上の地形が入っていなかったのでちょっとびっくり!グーグルマップで現在地を確認して納得した。
向こうの海辺では何やら人々が楽しそうにしている声が聞こえてくる。しかし、目の前には線路がありどうやって向こう側へ渡ればいいのかわからなかった。犬の散歩をしていたおばあさんに声をかけて道を聞く。おばあさんは低い声で簡潔に道順を教えてくれた。お礼を言って案内された道を行く。道順通りに歩いて行くと、線路の下にトンネルがあった。
なんだか日本の田舎道のような雰囲気がある。
トンネルを抜けると馬に乗った女の人が二人、道路をかけて行くのとすれ違った。近くに牧場がきっとあって、乗馬体験ができるのだろう。海辺の風に吹かれて颯爽と駆け抜けていく馬達が美しかった。
この辺りの風景はいかにもアイルランドらしい石垣と緑が続いている。この石垣をみると私は沖縄の風景を思い出す。
さあいよいよ海岸だ。
右手には砂浜とその奥にはゴールウェイ の街並みが見えた。潮は引いていて、強い風が吹き付けている。空がうんと広くて青くて、視界には遮るものが何もなく、大西洋をたっぷりと眺めることができた。家からわずか20分歩くとこんな光景に出会えるなんて、感動だ。
犬を連れた人々が砂浜を歩いている、犬たちは無邪気に海水に浸かって走り回っていた。地元の人たちの憩いの場のようだ。
砂浜から左手にまた道が伸びていた。ちょっとしたお散歩コースになっているようだ。
ひらけたところにでるとまた眼前には広い海が!石だらけの海岸線が続いていていて、水平線の向こうの島々が臨めた。
写真では伝わらない、ほんとに広々とした気持ちの良い光景。
飼い主さんがベンチでのんびりしている間にじゃれあう犬たち。家族連れもカップルもランニングに来てる人も、みんな気持ち良さそうに自分の時間を過ごしているようだった。
またこの街の好きなところを見つけてしまった。こんな景色がいつでも見れるなんて幸せだな。